宝篋山 始まりはここから
宝篋山(ほうきょうさん)標高461m
2年前の初夏、人生の中で良くも悪くも大きな転機がやってきました。
精神的にもなかなかキツかった(;・∀・)
少し落ち着いた頃、急に自分の時間が増えて持て余し気味になったので、何か始めようかな?と思うようになりました。
さて、何をする?
習い事でもする?
うーん(ーー;)
めんどくさ。
あ!そうだ、山にでも登ろうかな。
とりあえず道具はあるし、先ずは久しぶりに近場の筑波山でも行こう!
と思った矢先、父が倒れ救急車で搬送→入院。
大した事ないと思っていたら、あまり良くない状態で、一時はどうなるかと思った程。
連日、病院へ行くために予定していた山登りも見送らざるを得ませんでした。
どうにもならない仕方無い事とはわかっているけど、
なんでなんでー?
なんでいつも自分がやりたいと思う事が出来なくなっちゃうのー!
という心の声もありつつ、毎日病院へ。
しばらくはまだ安心出来ない状態でしたが、
少しづつ数値も落ち着きはじめ、大部屋に移れる事になりました。
そんな時、買う物もないのに立ち寄ったアウトドアショップで見つけたチラシ。
宝篋山のトレッキングマップでした。
最初は読めなかった(笑)
聞いたことないけどどこにあるの?
つくば市?
近いじゃん!
ずっと地元に住んでる人の話によれば、
かつては「小田山」と呼んでいた里山だそうで、「何もないよ」だそう。
でもマップを見るとなかなか変化に富んだトレイルみたいだし、ネットで検索すると「低山だけど歩き応えのある山」となかなか良い感じ。
父もだいぶ良くなってきてるし、面会は昼過ぎからだからお昼頃に戻れば良いし行ってみちゃう?
で、行ってみた。
電波塔があるところが山頂。
この日は10月1日、夏のような日射しが早くも暑くなることを予想させます。
いくつかあるコースの中、一番人気らしい極楽寺コースをチョイス。沢沿いを歩き、小さな滝がちょこちょこ現れるコースみたい。
さぁ、行けるかな?
この時が初めてのソロハイク。初心者なのに大丈夫?
不安を表に出すまいと、私なんでも知ってるもんねー的なフリをしてみたりする。
↑↑↑
自意識過剰(笑)
誰も見てねーよ(^_^;)
最初はこんな道を行きます。
運動らしい運動をまともにしていないせいか、早くも息がキレギレ。初心者ゆえ、歩き方やスピードも分からないので何度も立ち止まります。
しばらくすると滝と呼ぶには小さ過ぎる、可愛らしいサイズの滝が現れました。
単なる段差(笑)?
でもみんなちゃんと名前があるのですよ。
なかなか見ごたえのあるサイズの滝もありますよ。
滝のある沢を過ぎて巻道に入ります。
ここからは富士山も見えるらしい。
この巻道を過ぎて山頂に至るまで、初めて行ったこの日は殆ど写真を撮っておりません!
なぜならすっごくキツくて苦しかったから!!
今でこそここは気楽に登れる山だけど、この頃の私はキツかったのー!
でもこの時、苦しいながらも前後に人がいない瞬間に、
あ、ここ、自分がいて良い場所だ
って強烈に感じた。
巻道より先は斜度がキツくなり息も絶え絶え。それでも何とか登っていくと…
着いた〜!
山頂にある宝篋印塔。
三角点もタッチしなくちゃね✋
お隣の筑波山、すごくきれい。ここから見る筑波山が一番好き。
広い山頂はぐるっと見渡せます。低山とは思えない展望、なかなかすごいよ。
暑いし苦しかったけど、かいた汗も気持ち良く感じる。
山頂はいくつものテーブルや椅子がありたくさんのハイカーで賑わってます。
私も空いているベンチに座って休憩します。
トンボが付き合ってくれました。
遠くを眺めながら、強烈に感じた
「自分の居て良い場所」
鳥肌が立つ程の感覚が忘れられず、
今に至ってる。
こうして初めてのソロ登山を無事に終え、帰路につきました。
自宅に戻ったのがお昼くらい、お手軽に登るにはちょうどいい。
その後、ほぼ毎月2、3回、ここに通いました。なんかそれほどお気に入りの里山なんです。友達と、ひとりでも、新しい靴の慣らしや地図読み練習。
里山らしい紅葉の日や…
寒い日は滝も凍ります。
宝篋山は地元のボランティアの方々が休憩所を作ったり、登山道の整備をしているそうです。歩いているとそんな方々の愛情をひしひしと感じます。
ガッツリは嫌だけど、ちょっと山の空気に触れたいな…なんて時にピッタリの山。
だから登山を始めてみたい!って人も、ここは歩いてて楽しいし眺めも良いから、ここを登ったらすんなり登山が生活の一部になるんじゃないかなー…と思ったりします。
実際、私もここを登ってからすっかりハマっちゃったし^_^;
だから今の私がいるのはこの山があったから。ここが始まり。
遠くの山に行っても、ここはホームマウンテン。
…って来週は別のとこ考えてるけどねー(≧▽≦)
私の初めて物語にお付き合い頂き、
ありがとうございました。