お山歩日和

何となくで始めた山歩き、自分のための覚書。

平標山 可愛くて手強いヤツ 己の未熟さを猛省 《前編》 2018.06.18

平標山...ガイドブックで見て、ずっと気になっていました。

どうしても行きたくて、思い切って行って色々と反省した過去の山行です。



《平標山に行く!の巻》


6月、梅雨に入り週末のお天気が気になる季節です。この頃になると、山のサイトに平標山の山行記録が目に付くようになりました。

以前から気になるお山でしたが、この季節は様々な花でいっぱい!

昨年は花の咲き始めるのが早く、うかうかしていたら見逃がしてしまうかも?

お天気はどうだろう?辛うじて大丈夫そう?

いや、行ってしまえ、うん、行く!


そう決めたら湯沢までの高速バスと前泊するホテルを予約して、山行計画を立てました。

色々な方の記録を参考に、やっぱり平標山~仙ノ倉山の稜線歩きをしたいよね~、と、コースタイムを見ると、なかなかのロングコース。

しかも累計標高差は1000m越えてる。無理かな、いや、行けるでしょ。


今ならそれが無謀とわかりますが、当時の私は調子にのってました。

行けるはず、と思い込んでいました。

なので心配していたのは天気だけ、池袋からバスに乗り、湯沢へと出発!


湯沢インターでバスを降り、ホテルまで歩きます。良いお天気!


ホテルにチェックインした後、明日の行動食や朝ごはんなどを買いに行くついでに駅へ行きバスの時間をチェック。

明日は午後から風が強くなる予報なので、早めに行動するため始発のバスにします。



《キツイキツイキツイ登りの巻》


始発のバスに乗る為に湯沢駅へ行き、不要な荷物をコインロッカーに預けました。

この日は平日だったので、同じバスで登山口まで乗ったのは私以外にもう一人。

30分程の乗車で平標山の登山口に到着。駐車場にはキレイなトイレもあり(確か100円?)何台か車が既に駐車されてました。

トイレをお借りして軽くストレッチをしたら出発します。


可愛らしい看板❤

どんな花に出会えるかな?

登山届もここで提出出来ます。


6時47分、駐車場から歩きはじめます。

ほどなくして登山口に到着。

先ずは松手山を目指します。


出だしからなかなかの急登!樹林帯なので蒸し暑く、早くも息切れ。水の消費もはやいです。歩いては止まり、歩いては止まり、立ち止まる回数もハンパない。

ガイドブックにも確かに書いてあった。キツイってね。ちゃんと読んでた。知ってる。でもそれより稜線の景色や花の写真ばかり見ていて知ってたけど理解してなかった。


あ!ギンちゃん(ギンリュウソウ)

と思った時、同じ様に写真を撮ってた初老のソロの男性ハイカーがいらっしゃいました。

「ひとりで来たの?」「どこから?」などと話し、この後抜きつ抜かれつしばらくご一緒させて頂きました。


この方は非常にゆっくり歩いています。今ならわかる。こうじゃなきゃダメだったんだって。

振り返ると少しづつ高度が上がってきたのを感じます。


そしてようやく鉄塔。8時21分。かかり過ぎだよ⤵️予定(無謀な)よりかなり時間がかかってしまい、先が思いやられる💦💦

ソロの男性はもう先を歩いています。

ここを過ぎたあたりから、ちらほら花が見られる様になってきました。

ウツギ


ベニサラサドウダンはたくさん花をつけてました。


そしてようやく…

9時17分、松手山に着いた…この時点で相当ヘロヘロ。


あ〜、まずいよねこのペース。

平標山はまだしも、仙の倉山までは行けそうにない。

ここに着いた時。先程の男性に「あ、来たね」と言われました。よほど危なかっしいヤツと思われたんでしょうね^_^;

(危ないには変わりないなけど😝)


松手山を過ぎて、見られる花も増えてきました。


ツマトリソウ


ナナカマド


大好きなイワカガミ!

見付けて「あっ!」と言ったら男性も「まだ残ってた」とニッコリ。

歩きながら色々な花の名前を教えて頂きました。ウラジロヨウラクの見分け方、モミジの花、野生のブルーベリー…。この方は既に退職されていて「毎日がプー」なんだそう。宇都宮にお住まいで毎日近くの山歩きを楽しんでいるんだそうです。

6月はあちこちで開山祭があり、日程が被ってしまうところが多いので「困っちゃうんだよね(笑)」

「ほら、滝雲」と指差す方を見ると

稜線を越えた雲が谷へと降りていくのが見えました。


…こうして文にしてみると、なんか余裕で登ったように見えますが、決してそんな事ないですからねー!

会話しながらの登りはキツかった💧


登りがきつい分、見える景色が段々拡がっていきます。


目指す平標山はまだまだ遠いー!


男性に「私は歩くのが遅いので…」とお先に行って頂きました。

先を歩く方が色々と気に掛けて下さった男性です。

この方とのお話がなかったら、もう気持ちが折れて下山してたかも。


さて、ここから再びひとり、頑張って行きます。

平標山へ向かう手前の大斜面、ここがかなりキツかった!

階段が増えてきてその段差のキツさに加えて、この辺りからかなり風が強くなりました。森林限界を超え、遮るものがない大斜面にはまともに風が当たります。そんな時、斜めってる階段にいると、風で飛ばされて斜面を転がり落ちるんじゃないかと思ってしまうのよ…。ちょっと怖かったです。


それでも一歩一歩登っていくと…


真っ平らな苗場山


ハクサンイチゲ


オノエラン


やっぱり撮っちゃうイワカガミ❤


少しづつ斜度が緩くなり、歩きやすくなると共に景色や花を見るのが楽しくなってきました。


何とか稜線に辿り着き、雲の隙間からチラ見した山々がすごくキレイで…

ホントに一瞬、流れる雲の隙間から見えた山、それまではガスガスの真っ白な世界だったのに、こんな景色が隠れていたんだ!

そんな景色がチラ見でも見られたら、なんかもうちょっと頑張れるかも。


そして頑張って頑張って頑張って頑張って…


11時9分、平標山!!

一体どれくらい時間掛けてるんだ💦💦

正直もう知りたくないレベルです。

自分が来ていいレベルじゃなかったんだな…。


ここに着いたらガスが一層濃く、風も強くなっていました。


この先どうしよう…悩む…。

どうする?私。



《後編》に続く!

鶏足山&焼森山 下見山行 2019.03.10

可愛いミツマタに会える谷。


ミツマタって知りませんでした。

山に登るようになって色んなサイトやブログを貪り読むうちに、

ミツマタの存在を知りました。

花の可愛らしさに是非ともこの目で見たい!と思い、

昨年4月に訪れた鶏足山&焼森山。

そこで見た光景に感動、今年も絶対に行く!と決めていました。

高校時代の恩師も行きたいと言っていたので、開花状況とルートの確認をするため、花には少々早いけれど行ってきました。


前日は鶏足山駐車場までの道を調べ(運転苦手なんです)、

どのルートを歩くか、他の方の山行記録のログを見てGPS にマップをダウンロードして...。

ここね、なんか分かりにくいんですよ。

だから自信無くて(昨年は仲間と行きました)

登山ルートは地図に載っているけど、ミツマタの谷への道は記載されてない。

栃木県と茨城県の県境にあり、ミツマタの谷は栃木県側。

詳しい事はわかりませんが、大人の事情があるとかないとかなんちゃら。


とりあえず調べるだけ調べ、ゴローにワックスがけをして後は行くだけ!


だいぶキズが増えたなぁ。


明日は4時起き、早い時間に家を出よう!だって駐車場あんまり広くないんだもん。

............起きたら5時半!Σ( ̄□ ̄;)

痛恨の寝坊💧

急いで支度をし出発したのが6時半近く。

途中、コンビニに寄り朝食と行動食を購入、後はナビに従って行きます。

お天気も良く道路もがら空き、8時過ぎに鶏足山駐車場に到着。

6割くらい埋まってました。


ここはキレイなウォシュレット付きのトイレもあり、

案内看板のところには無料の登山マップもあります。


ちなみにミツマタのハイシーズンは駐車場は早い時間で満車、

マップは品切れ状態です。


朝ごはんのパンを食べ軽くストレッチをし、

トイレをお借りしたら8:35、出発!

茶畑の間の道を行き、直ぐに登山道です。


この案内図の後ろの道を、先ずは赤沢富士へと登ります

出だしから結構な斜度!

考えてみたら先月の裏磐梯は山を登ったわけではないので、

久しぶりの急斜面はなかなかにキツイ💦


途中、こんなのがあります。看板無かったら分からない(^o^;)

来た道を振り返るとこんな感じ。あまりキツそうに見えない?

いや、結構キツイって。

でも呆気なく赤沢富士(正式には富士ヶ平山)に到着9:00

水分補給だけしてそのまま進みます。

ここからは稜線を歩きます。


ここの稜線の感じ、なんか好き。空も青くて嬉しい!


しばらくすると変形十字路に出るので、鶏足山の文字に従い進みます。

右側のちょっと高くなったところ、壊れかけた標識の上の道が鶏足山へ行く道。パッと見分からないよね。


ここもまた意外と急斜面。全体的小さいけれどちょこちょこ登り降り繰り返します。


木々の隙間から向こう側の山が見えてきました。


うーん、今の季節じゃ見えないよね。


ちょっと光って画像じゃ分からないのですが、鶏足山山頂と書かれた標識もあって???

昨年来たときはここは三角点で山頂ここじゃなかったんだけど...。

まぁ、いいや。ここを右に下りて山頂へ向かいます。

え?山頂行くのに下りるのかって?

ええ、下りるんです。そして登るんです(涙)

はい、下ります。


そして登ります。


そして9:25、鶏足山山頂到着!誰もいない‼独り占め~!

春霞で遠望は望めないかと思っていましたが、想定外の展望の良さ!


今日はミラーレス持ってこなくて、

スマホのカメラで撮ったので分かりにくいのですが雪を被った遠くの山々も良く見えました。


誰もいないので自撮りで遊んでたら人が来た...ので引き返します。

ここから先、護摩焚石や鶏石などの見どころもあるのですが、去年行ったからパス(ホントはメンドクサイ)


さて、これからミツマタの谷へ行くか先に焼森山へ行くか...。

途中で行ったり来たり不振な動きをしつつ、先に焼森山へ行くことに。


右側の谷を見て、ミツマタはどの辺なのかなー?


座禅岩の右を巻きます。高所恐怖症はこんなのもビビる。

これを越えたら...


9:55 焼森山山頂!

ここもなかなか眺めが良いですよ。


さて二つの山頂を無事GETしたし、メインのミツマタ(の下見)へ参りましょう!

ここから下りていきます。

そうです、また下ります。ミツマタ群生地は谷!まさに谷!なんですもの。

ひたすら下ります。下り切ったところのT字路を右に行きます。

左の道から下りて来ました。

そのまま道なりに進むと、群生地の手前にもミツマタの木がいくつかあります。


あら、満開じゃないけど咲いてる!

でもこの先の群生地はこんなもんじゃありません!


10:30 群生地入口です。ハイシーズンはミツマタ協力金200円(多分)が必要です。

歩き進めると、早速お出迎え。

蕾のミツマタ。なんだか野菜みたい?


少しずつ咲き始めてる。ミツマタ、頑張ってます!


ミツマタは下に向いてるので上から見るとシャワーヘッドみたい。

うなじも可愛い❤


ミツマタのトンネル。満開の時はふんわり良い香りなんだよね。


眠りから目覚めたばかり。


谷を覆い尽くすミツマタ。


ミツマタゴロー(笑)


満開までもうちょっと!頑張れ!


今日、一番咲いていた子。


満開にはまだ早いものの、日当たりのよいところでは開花が進んでいるようでした。もともと下見の山行なので今日はこれで充分です。

ミツマタを満喫したら先ほどのT字路まで戻り、

稜線に出た後、駐車場へ戻ります。


久しぶりの山歩きなのでへばってます。

切り株にこんな文字が。元気もらいました。


下山ルートは弛み峠からファミリーコースを行きます。

歩き出しは結構な斜度なので、滑らないように気を付けます。


こんな岩や


枯れてた源流を過ぎ


ファミリーコース登山口まで来ました。ここからは林道歩きです。


林道を歩きながら今日を振り返って、何だか無駄な動きが多かったと反省。

焼森山を先に行かずに、鶏足山の後ミツマタの谷へ行き、別ルートで焼森山へ登った方が良かったなぁと。

下山路も本当はファミリーコースではなく、別ルートを取りたかったんですよね。そちらの方が展望も良く、途中に休憩出来るポイントもあるそうなので。

今日はタイミングを逃して立ち休憩のみだったので、下山途中でゆっくりコーヒータイムしたかったなぁ、と。


反省してたら励まされた(笑)


11:48、駐車場に着くと路駐も何台かあり、この山の人気の高さがうかがわれます。

ミツマタはあと10日位で見頃でしょうか。

その頃はメチャクチャ混むのは分かってますが、

それでも満開のミツマタが見たい!ミツマタのトンネルを歩きたい!ので、

今度は寝坊しないように、早起きしていこうと思います!


今回のルートとログです。




長々お付き合い頂き、ありがとうございました。

宝篋山 始まりはここから

宝篋山(ほうきょうさん)標高461m


2年前の初夏、人生の中で良くも悪くも大きな転機がやってきました。

精神的にもなかなかキツかった(;・∀・)

少し落ち着いた頃、急に自分の時間が増えて持て余し気味になったので、何か始めようかな?と思うようになりました。


さて、何をする?

習い事でもする?


うーん(ーー;)

めんどくさ。


あ!そうだ、山にでも登ろうかな。

とりあえず道具はあるし、先ずは久しぶりに近場の筑波山でも行こう!


と思った矢先、父が倒れ救急車で搬送→入院。

大した事ないと思っていたら、あまり良くない状態で、一時はどうなるかと思った程。

連日、病院へ行くために予定していた山登りも見送らざるを得ませんでした。


どうにもならない仕方無い事とはわかっているけど、


なんでなんでー?

なんでいつも自分がやりたいと思う事が出来なくなっちゃうのー!


という心の声もありつつ、毎日病院へ。

しばらくはまだ安心出来ない状態でしたが、

少しづつ数値も落ち着きはじめ、大部屋に移れる事になりました。


そんな時、買う物もないのに立ち寄ったアウトドアショップで見つけたチラシ。

宝篋山のトレッキングマップでした。

最初は読めなかった(笑)

聞いたことないけどどこにあるの?

つくば市?

近いじゃん!


ずっと地元に住んでる人の話によれば、

かつては「小田山」と呼んでいた里山だそうで、「何もないよ」だそう。

でもマップを見るとなかなか変化に富んだトレイルみたいだし、ネットで検索すると「低山だけど歩き応えのある山」となかなか良い感じ。


父もだいぶ良くなってきてるし、面会は昼過ぎからだからお昼頃に戻れば良いし行ってみちゃう?


で、行ってみた。

電波塔があるところが山頂。

この日は10月1日、夏のような日射しが早くも暑くなることを予想させます。


いくつかあるコースの中、一番人気らしい極楽寺コースをチョイス。沢沿いを歩き、小さな滝がちょこちょこ現れるコースみたい。

さぁ、行けるかな?

この時が初めてのソロハイク。初心者なのに大丈夫?

不安を表に出すまいと、私なんでも知ってるもんねー的なフリをしてみたりする。

↑↑↑

自意識過剰(笑)

誰も見てねーよ(^_^;)


最初はこんな道を行きます。

運動らしい運動をまともにしていないせいか、早くも息がキレギレ。初心者ゆえ、歩き方やスピードも分からないので何度も立ち止まります。


しばらくすると滝と呼ぶには小さ過ぎる、可愛らしいサイズの滝が現れました。

単なる段差(笑)?

でもみんなちゃんと名前があるのですよ。


 

なかなか見ごたえのあるサイズの滝もありますよ。

滝のある沢を過ぎて巻道に入ります。

ここからは富士山も見えるらしい。


この巻道を過ぎて山頂に至るまで、初めて行ったこの日は殆ど写真を撮っておりません!

なぜならすっごくキツくて苦しかったから!!

今でこそここは気楽に登れる山だけど、この頃の私はキツかったのー!


でもこの時、苦しいながらも前後に人がいない瞬間に、


あ、ここ、自分がいて良い場所だ


って強烈に感じた。


巻道より先は斜度がキツくなり息も絶え絶え。それでも何とか登っていくと…


着いた〜!

山頂にある宝篋印塔。


三角点もタッチしなくちゃね✋


お隣の筑波山、すごくきれい。ここから見る筑波山が一番好き。


広い山頂はぐるっと見渡せます。低山とは思えない展望、なかなかすごいよ。

暑いし苦しかったけど、かいた汗も気持ち良く感じる。


山頂はいくつものテーブルや椅子がありたくさんのハイカーで賑わってます。

私も空いているベンチに座って休憩します。

トンボが付き合ってくれました。


遠くを眺めながら、強烈に感じた

「自分の居て良い場所」

鳥肌が立つ程の感覚が忘れられず、

今に至ってる。


こうして初めてのソロ登山を無事に終え、帰路につきました。

自宅に戻ったのがお昼くらい、お手軽に登るにはちょうどいい。


その後、ほぼ毎月2、3回、ここに通いました。なんかそれほどお気に入りの里山なんです。友達と、ひとりでも、新しい靴の慣らしや地図読み練習。


里山らしい紅葉の日や…


寒い日は滝も凍ります。


宝篋山は地元のボランティアの方々が休憩所を作ったり、登山道の整備をしているそうです。歩いているとそんな方々の愛情をひしひしと感じます。


ガッツリは嫌だけど、ちょっと山の空気に触れたいな…なんて時にピッタリの山。


だから登山を始めてみたい!って人も、ここは歩いてて楽しいし眺めも良いから、ここを登ったらすんなり登山が生活の一部になるんじゃないかなー…と思ったりします。


実際、私もここを登ってからすっかりハマっちゃったし^_^;


だから今の私がいるのはこの山があったから。ここが始まり。

遠くの山に行っても、ここはホームマウンテン。


…って来週は別のとこ考えてるけどねー(≧▽≦)


私の初めて物語にお付き合い頂き、

ありがとうございました。