お山歩日和

何となくで始めた山歩き、自分のための覚書。

八ヶ岳 心に残るデビュー 準備編 2018.09.08〜10

私の本棚にある幾つかの山の本に、入門からステップアップする、というのがあります。

この本を何度も眺め、ここもあそこも行きたいと色々と妄想していました。

この本の中に八ヶ岳の苔の森の写真があり、それを見た途端に魅了されてしまいました。というのも、私は苔が大好きなんです。まったく知識はないけれど、ビロードの様な苔がとても好きで。その写真を見て、いつか行きたいな…とずっと思っていました。


遡ることウン十年、まだ高校生だった頃、世の中はペンションブーム。あちこちのリゾート地にペンションが建てられ、童話の世界から抜け出たような可愛らしい外観に、当時の私もキャーキャーしながら泊まりに行きました。良く行っていたのが清里です。

当時は山登りなんて眼中になかったのですが、夏の真っ青な空にそびえる八ヶ岳を見て、なんてキレイなんだろうと思ったのを覚えています。


なので北アルプスは手に届かないけど、八ヶ岳には何となく親しみを感じていました。


山登りが習慣となり少しづつ慣れた頃、そろそろ行ってもいいかな…と思い始めました。色々調べてみると、初心者でも行けそうなところがあるみたい。行ってみようかな…と思ったのは2018年、昨年の年明け。


そして…八ヶ岳を語るには絶対に欠かせない人がいます。高校時代の恩師、10歳上のN先生です。一昨年、ひょんなことから先生を含む何人かの同級生とLINEで繋がりました。その後、ちょっとした事がきっかけで個人的に先生にLINEをした時、もう5年ほど前にやめてしまったけど、先生が30年もの登山歴を持つ山やというのを知りました。

私達が卒業した後から登山を始めたそうですが、ソロでテントを担ぎあちこち歩いたと。

その先生がこよなく愛するのが八ヶ岳。北アルプスも大体歩いたそうですが、八ヶ岳が大好きなんだそうです。オールシーズン、50回(60回?!)以上行ったそうで…。


なので八ヶ岳に行きたい、と思った私は、先生からアドバイスと情報を得たくてLINEをしました。すると連日ものすごい量のLINEが先生から届きます。量だけでなく内容もすごい。読んでいるだけでその情景が浮かんでくる。ヘタなガイドブックよりも有益な情報。


先生と一緒に歩いたら楽しいだろうな…でももう山に登ることは無いと言っていたし…。


その頃は私が山に登る度、先生に報告するのが習慣になっていました。それを何度かしていくうち、朝の散歩を始めた、久しぶりに登山靴を履いてみた(先生の登山靴は全てゴロー。私にゴローを教えてくれた人でもあります。)というLINEが入るようになりました。


相変わらず八ヶ岳情報のLINEもとどまることなく入ってきます。

ある日のLINEの最後に「赤岳鉱泉か本沢温泉までなら歩けるような気がします。ご検討下さい。」


!!!


もちろんYesです!

断る理由などありません!


こうして先生との八ヶ岳行きが決まりました。


決まったとなると、ではいつにする?どこにする?

当初は8月を予定していましたが、混雑が予想されるので9月の連休前の日曜、月曜にしました。赤岳鉱泉か本沢温泉か…というところでは、先生イチオシの本沢温泉に決まり(ここも50泊位したらしい…恐るべし💧)

そして、その頃に当時のクラス会があり、クラスメイトのKちゃんも実は山やる人らしい…という事で、Kちゃんも誘い、3人の山行が決まりました。


その日から、頭の中はいつも八ヶ岳。でもまてよ、先生とKちゃんは本沢温泉までしか行かない。私はどうする?せっかく行くのなら登りたいし…というわけで、私だけ前のりして本沢温泉で2人と落ち合う事にしました。


さて、どこを登ろうかどうやって行こうか。

調べてみると夏沢鉱泉は茅野駅まで送迎サービスがある。良し、ココだ!と夏沢鉱泉を予約。そして夏沢鉱泉から硫黄岳を登り、夏沢峠から本沢温泉へと行くプランに決めました。


先生とのLINEは変わらず続いています。

ある夏の日、登山靴を履いて歩けるところへ行きたいとリクエストがあり、私の地元に来ていただき宝篋山へ行きました。2、3時間しか歩けない、と言っていたので、山頂まではどうかな…と思っていたのですが…

歩きながら撮ったので手ブレが酷いですが…

ビックリするほどにペースがまったくブレない歩き。まるでメトロノームの様。

本当に5年以上も山歩きしてないの?ウソでしょう??


「これ、里山じゃないよ、ちゃんと山だよ」なんて言ってたけど、難なく山頂に辿り着きました。

日本史の先生なので「宝篋山」の名前を聞いた時に、歴史のあるところだ!とピンと来たそう。ガチの歴女です😄


久しぶりに登った山で筋肉痛になった、と後日LINEが来ました。が、あの確実な歩き方、単独テン泊北ア南ア縦走しまくっていた猛者は健在でした。いや、ホントすごいな…。

先生はいつまでも私の先生だ、そう思わざるを得ない瞬間でした。


そして更に数日後に来たLINE…

「人生最後のザックを買いました。70歳まで山に登ろう。そう思えたのもあきっこのおかげ」


あ〜あ〜あ〜〜〜〜💦💦💦💦💦💦💦💦

せんせぇ…!


あのね、先生、私が先生にLINEしたのも、一緒に山を歩く事になったのも、先生がザックを買ったのも、たまたまに見えて本当は偶然じゃなくて必然なんですよ!そうなるようになってたんです!


私、自分のしてる事が誰かの影響になるとか考えた事もないし、そうしようとも思ってないけど、この先生の言葉は素直に嬉しかった。本当に嬉しかった。


だいぶ八ヶ岳とは話が離れてしまったようですが、ここまでの前提は私の中では絶対に外せないんです。それだけ先生との再会は私にとって大きな影響がありました。


そして日々が過ぎていき、出発の日が近付いてきます。平和に出発の日を迎えると思いきや…

直前に、ホント直前まで、ちょっと焦る事がありました。


それは続編で!

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