平標山 可愛くて手強いヤツ 己の未熟さを猛省 《後編》 2018.06.18
アカモノとマイヅルソウの可愛いコラボ💕
体力のほとんどを使い果たしてしまったほど、クタクタで辿り着いた平標山の山頂。これから仙ノ倉山へ向かうかどうするか...。
《憧れは遠きにありて思うの巻》
山頂に着くと先ほどの男性がいらっしゃいました。
「あっち(仙ノ倉山)行くの?」
「どうしようかと思って...」
行くなら気を付けてね、とそこで別れ、私はどうしようかまだ迷っています。
正直、体力は残り少ない、でもここから仙ノ倉山の稜線が一番のハイライトなんだよね...。平標山から仙ノ倉山までコースタイムにして往復2時間弱。
全部行けそうにないけど、ちょっとだけ、行ってみようかな。
先を見るとガスで真っ白。そして風もかなり強い。
それでも歩き始めました。この道は谷川岳まで続いてる。晴れていれば素晴らしい景色が広がっているはずなのに、真っ白でなーんにも見えない‼
仙ノ倉山までは緩く下って行きます。下りながら、戻るときはこれを登るんだよね...、体力をかなり使ってここまで来たので、緩い登りでさえ辛く感じそう。
その瞬間、谷川岳の方向からかなり強い風が吹いてきました。
うん、無理。今日はやめる。
そしてもっと体力つけてまた来る。絶対来る。
そのまま歩いてきた道を引き返して平標山まで戻り、
平標山ノ家の方面へと歩き始めました。
憧れていた稜線歩きが出来なかったのは残念だけど仕方ない。行けたとしてもこんな天気では景色を楽しむ事も出来ないしね。
今度来るときは絶対に楽しめるようにしよう、ここにまた来る理由ができた。
もう下山への道を行くだけ、と思ったら気持ちにゆとりが出来たせいか、今までこんなガスの中の山歩きをしたことがなかったので、そのガスでさえも楽しもう、と思いました。
この先も変わらず真っ白。風も強い強い。
ふと足元を見ると...
イワカガミ!イワカガミ!!イワカガミ!!!
ベニサラサドウダンも鈴なり状態。風が強くてワッシャワシャ揺れて、今にもシャンシャン音が鳴りそうなほど。
ガスもすごいし雨混じってるしでオバチャンの肌もしっとり(笑)
分かりにくいけどワタスゲがぽわぽわしてます。
木が目に付くくらい標高を下げてきたら...
12時13分、山ノ家に着きました。
あの男性がここで休憩されていました。
「なかなか来ないからどうしたかと思っちゃったよ」
仙ノ倉山に行かないと決めたら余裕できたからゆっくり歩いちゃいました、と言い、ガスも風も強くて先に行くのが怖くなっちゃったんです、と言うと「それが良い」
でもこれでまた来る理由が出来たので良いんです、と言うと「その時は谷川岳までの縦走だね(笑)」
いや、さすがにそれはマジ無理(((^_^;)
私もここで休憩します。おにぎりが美味しいぃぃぃぃぃぃ!
五臓六腑に染み渡ってる。
男性は「じゃあお先に行くね。気を付けて帰ってね。」
と下山していかれました。私もトイレに行ったら下山しよう。
《下山もなかなか長いの巻》
12時35分、下山開始。
山ノ家から直ぐに樹林帯に入ります。それまでの風が嘘のように静かになりました。
それにしてもこの山は階段ばかり!
あの男性が「ここは別名 階段山だよ」何て言ってたけど、ホントほぼ階段!
途中で歩荷さんとすれ違いました。なに背負ってるんだろう??
振り返って見たら50㎝位の長さの丸太!Σ( ̄□ ̄;)
いや、スゴいね...。
こんな天気なので苔も生き生きしてます。
下山を始めて1時間ちょっと、13時41分、平元新道登山口に到着。
ここから林道歩きになります。
これがね~、長いんだよね~。誰かと一緒ならおしゃべりしたりで長く感じないんだろうけど、こういう時ソロはつまんないね。
景色も変わらないしちょっと飽きてきて、即興で林道の歌を歌いながら歩き...
ツルアジサイが絡み付く木や
自然のものなのか人工的なものなのか分からないけど、パイナップル🍍柄の断面(笑)
ここにもぎんちゃん。
長い林道歩きを終え、14時49分、駐車場に戻ってきました。
この後はバスに乗って越後湯沢駅に戻ります。
下山してあの男性とまた会えるかと思ったけど、駐車場にもいなくて既に出発してしまったみたい。ちゃんとお礼を言いたかったなぁ。
《バス待ちで色々考えるの巻》
バスの時刻表は予め調べて知ってたけど、微妙に待ち時間がある。
近くに時間を潰せるようなものは何もなく...
ひたすら待つ( ・3・)
お腹すいた💦
しかも寒くて寒くてフリースまで着込む。
バス待ちの間、今日の自分を振り返ってみる。
☆良かったところ
・始発のバスで来た → 時間がかかる私でも安全な時間帯に下山出来た。
・仙ノ倉山を諦めた → 行ってたらかなり危ない状況になってたと思う。
★ダメだったところ
・最初に焦りすぎた → 身体にペースが出来ない段階で焦って息が上がる状況にしてしまった。最初はゆっくり、これ鉄則!
・...そもそも計画が無謀だった → 色々な人の山行記録を見て、自分もこれくらいのペースで行ける、と完全に勘違いしていたアホでした。はい、バカです。
後日、学生時代にワンゲルだった友人から、「初級の山と中級の山とではコースタイムの基準が違う」と言う話を聞きました。
中級の山はそれなりの体力の人が歩くことを想定してのタイムなんだそうです。だから初級の山でコースタイムより早く歩けたからと言って、中級の山でコースタイム通りに行けるとは限らない。
知ってて当たり前の事なのかもしれませんが、スイマセン、知りませんでした私。
ここに来る前に登ってた山で、段々コースタイムの8割位で歩けるようになってきて、いい気になってたんですね、私。
だから「オメーにはまだ早いんだよっ」って教えてもらえた山行でした。
次に行ってもまた仙ノ倉山までは行けないかも知れない。でも頑張って行けるようになりたい。
寒さに震えながらようやく来たバスに乗り、越後湯沢駅に戻ると夏のような暑さでした。
この時のログとGPSです。
こうして情けない山行が終わりましたが、この時に思った事を忘れない為に、恥ずかしながら記事にしてみました。
お付き合い頂き、ありがとうございました。